怪しい広告を読んでみよう(マネは自己責任)
- 2021.03.06
- プログラミング
- JavaScript, 侍エンジニア塾, 広告, 景品表示法
突然ですが皆さんは、怪しい広告に出会ったことはありますか?
まあ、このインターネットが普及した世界では、誰しもあるでしょう。
↓↓この直下にGoogleの広告があるかもしれませんが、その近くにある「PC買い替え前にまずこれを試そう」って広告に見えるものは画像です↓↓
今回はこの広告が本当に「PC買い替え前にまずこれを試」す価値があるのかを検証、そしてこの広告がなぜ危険なのかを見てみたいと思います(危険と言っているところでネタバレしてる)
どこでこの広告を見つけた?
最近、仕事でVBAを勉強してほしいということがありました。
本当は本とか買って体系的に勉強するのが良いのかもしれませんが、JavaScriptもPHPもほとんどウェブで調べながら勉強したので、まあ、VBAもウェブで良いかなー、という感じでウェブで調べながら勉強している次第です。
おすすめはこのページです。めっちゃわかりやすい。
で、見つけたのが先ほどの画像にあった怪しい広告。
「確かに最近PC買い替えてから4年くらい経つし、この前もC言語コンパイルできなくなってるし、いろいろガタが来てるのかもな」というどう考えても行動経済学で騙されやすい人の典型例になっている私が見たとき、一瞬だけ、「おっ、これは!」となってしまったのも事実です。
でも、USBでメモリーの速度が上がるわけないし、どういう仕組みで速度が上がるのか、気になってしまいました。
と思って覗いてみたら、もう怪しさ満載笑
「この記事の読者の方たちだけの期間限定プライス」←ウソ
まずはこういった怪しいサイトは大概「安売りセール(怪しい)」をしているので、見てみます。
「すごーい、めっちゃお得!」
どこかのECのCM文句みたいですが、確かにそう思ってしまいましたよ。
ただ、侍エンジニアみたいにJavaScriptでセミナー代安売り(ウソ)をするという景品表示法違反もあるかもしれないので、調べてみることにしました。
まあ、偵察のためにあの会社の無料セミナーにその事件の後に行ってみたけど、内装がめっちゃ綺麗だったのでそんなに悪いことは言いたくないが。
んで、見た結果がこれですよ。
<div style="border: 1px dotted #000;background: #EFFFF7; padding: 4px 9px;">
<div class="spritescheck"></div>
残り4つ。35%特別割引は
<script language="Javascript">
var dayNames=new Array("日曜日","月曜日","火曜日","水曜日","木曜日","金曜日","土曜日"),monthNames=new Array("January","February","March","April","May","June","July","August","September","October","November","December"),now=new Date;
document.write(now.getFullYear() + "年" + d.getMonth() +"月"+now.getDate()+"日");
</script>2021年3月6日まで。
</div>
や、やっぱあったー!!!
これはお化け屋敷でお化けを見たときの感覚と同じです。
毎日セールじゃん。
毎回思うんですけど、こういうのって、どうしてJavaScriptで書くんですかね?
私の勉強不足かもしれませんが、PHPで書いた方がバレなくないですか?
まあこれを見つけたところで、ファーストドメインがイギリス領インド洋地域(.io)なので、景品表示法違反で消費者庁に訴えることもできませんが。
ともあれ、もっと怪しいところを見てゆきましょう。
Facebook風の口コミ(ウソ)
こういう怪しいサイトの常套句ですが、Facebook風の購入者からのコメント、いわゆるクチコミがあります。
これも行動経済学でよくとられる手法で、「みんな買ってるよ!」という購入を検討している人に衝動買いを誘う方法です。
で、画像を使って検索できるGoogle画像検索やYandex.images(知ってる?)を使って、Facebook風の口コミ(ウソ)に載っている画像やら説明文にある画像やらを検索してみましたが、全く見つからない。
これはこれですごい。
だってこういうサイトの画像って普通、ウェブ上から取り寄せるものだもの。
結構頑張ったなという印象です。
Yandexでも引っかからなかったことを考えると、機械学習で生成した顔画像というわけでもなさそう。
絶対パス直下にあったもの
作りが安すぎるにも程がある。
もう少し、売りつけるならまともなページを作った方が良いと思う。
いやこれはひどい。
そもそも日本人しか相手にしていませんね、これをみる限り。
でも消費者庁は動いてくれません。ファーストドメインが.jpではないので。
社名は?
URLに”This went viral”とあります。
これ、どういう意味なんだろう? まさか「ウイルスにかかった」とか? と思って、調べてみましたが、そういう意味ではないです。
これは「これはバズった(流行した)!」という意味らしいです。
いや、恥をかくところだった。
Xtra-PCは実在する
これが一番驚きましたね。
だって、Xtra-PCっていうのは実在する情報商材(詐欺まがいの商品)だもの。
Google検索で、Xtra-PCと検索してみればわかりますが、Amazonでも売られているし、Qiitaでも試した人の記事がある。どっちも商品自体に対して酷評だけど。
読んでみると「ただのLinux(個人でも無料で導入できるOS)」ということがありました。
なるほど、買うべきではない。
さいごに
実際にHTMLを読んでみてわかりましたが、やはり怪しい広告には怪しいコードがあるものですね。
本当は買うところまで試して報告すべきかもしれませんが、さすがに個人情報を与えたくないし、安全なところまででやめておきます。
というかGoogle Adsenseの事務局は怪しい広告が審査に通っちゃうんなら、ちゃんと動くべきでしょ。
- 前の記事
PyPIで提供されているnature-remoの中身を見てみた話 2021.02.25
- 次の記事
NAIST授業アーカイブのスキップ・速度変更支援Chrome拡張機能”Skipper”開発記 2021.04.11